この序論では、まず語源に親しんでもらうことを目的にして、語源の様々な側面について論じていきます。
「第1章 語源を考える——言葉の生まれた場所へと、想像的にさかのぼること」では、まず語源とは何か、語源にさかのぼるとはどういうことで、どういう意味があるのか、その意義を最大化するために何が必要かといったことを考えます。具体的には、「Internet」や「refuse」という単語の語源に実際に遡ってみます。
「第2章 接頭辞・語根・接尾辞——単語を分解できるようになろう!」では、語源的な分析を施す上で基本となる「接頭辞・語根・接尾辞」を説明します。ここをきっちり理解すれば、単語をまずは分解できるようになるはずです。
また英語の語彙が多くラテン語から入ってきていることに関連して、イングランドがフランスに支配されたノルマン・コンクエストという、英語を考える上で非常に重要な事象についても簡単に説明しました。
「第3章 語根「fuse」から始まるネットワーク」からは、「語源」というもの、「語源的分析」というもの、ひいては「語」というものに、親しみ、それを楽しむということを体験するべく、第1章でみた「refuse」から出発して、「fuse」つながり、「re」つながり、refuseの名詞形「refusal」の「al」つながりで、英語の様々な接頭辞・語根・単語を論じていきます。
第3章では、「refuse」と「fuse」を共有する「confuse」が出発点です。ここから接頭辞「com・con」を論じる必要が出てきて、二つの「コンプ」、つまり、「complex」と「complete」、そして、そこから脇道にそれるかたちで「social」や「associate」や「soccer」といった単語を縦横無尽に論じます。主な参照項は、社会思想と精神分析です。
「第4章 接頭辞「re」から始まるネットワーク」では、続いて「refuse」の「re」を出発点として、さまざまな単語にネットワークを広げていきます。ここでは「否定的」な意味を持つ「re」から始まる単語たち、「reject」「rebel」「revolt」「resist」といった単語に解説を加えました。
「第5章 接尾辞「al」から始まるネットワーク」では、「animal」や「capital」や「survival」といった単語を解説しています。「animal」の項では「アニメ」と「サイコ」という単語の不思議な関係について、「capital」の項では
最後に、さまざまな脱線に満ち溢れた序論に締まりをつける意味で、「第6章 序論のまとめ」で簡単なまとめをつけました。