さて、第1部の文型論と、第2部のVの形をめぐる諸々で、英文法の「基礎」はすべて出揃っています。ここからは地図の下2/3に移り、「応用編」が始まります。
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第0部での言い方をもう一度用いると、5文型に還元される英文のシンプルな構造が、一見すると複雑になっていくのは、「名詞(形容詞・副詞)として働くのは名詞(形容詞・副詞)だけではない」からなのです。
さまざまな「単語のかたまり = 句と節」が、名詞や形容詞や副詞として働き、SやOやCやMとしての役割を果たしていくのです。これが英文の構造を重層的にしていきます。
それゆえに、「かたまり」を「かたまり」として見抜き、それらの文の中での役割を一つ一つ定めていくことが重要になるのです。第3部では、さまざま「かたまり」が一つの品詞として働いていく様を観察していきましょう。
最初の第7章では、まず「句と節」の違いを解説します。その上で、第8章では「句」を作り出すものの中心である「準動詞」、第9章では「節」を作り出すものの中心である「接続詞・関係詞」を概観します。
それ以降は、名詞句・節、形容詞句・節、副詞句・節の順番で、つまり、その「かたまり」の働きという観点から、順次、かたまりを作り出す文法を見ていきましょう。